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2005年12月06日

和解はいかがですか?

 民事訴訟法の265条に「裁判所等が定める和解条項」というのがありまして、そこには「裁判所(中略)は、当事者の共同の申立てがあるときは、事件の解決のために適当な和解条項を定めることができる。」とあります。
「判決という白黒ハッキリ型よりも和解というものを尊ぶ日本の精神風土云々」というようなことが民事訴訟法の教科書にも書いてあります。
 裁判官もやはり和解してくれた方がヨカッタヨカッタ一件落着と思うんじゃないでしょうか。当事者の申立がなくても、この和解を裁判所の方からお薦めすることもあります。

 今回傍聴致したのは、「ネット販売会社の若社長vs.ゴルフ好きのサラリーマン」の少額訴訟です。パソコンで中古のゴルフクラブを購入したところ、商品文句にはない疵があり、こんな事は書いてなかった、こんな疵があるなら買わなかったんだから金返せというものです。「代金振込確認後に商品発送致します」だと、実際に商品が届くまでは実物が見られませんからね、中古品売買となるといざこざが起こり易そうです。

 原告であるサラリーマンの方は、件のクラブの写真を証拠書類として提出し、だいぶ用意周到の様子でした。その擦り疵の付いた角度からすると、通常のクラブの出し入れではこんな疵は付くはずがないと、身振り手振りで強く主張しました。
 若社長の方は、うちの商品文句が少し足りなかったことは認めるが、格安の中古品なんだからこの程度の疵は許容範囲、これで返金だけでなく損害賠償まで請求されたらかなわない、と大体このような争いでした。

 双方の言い分を聴いた後、和解への準備が始まります。
「裁判所としては、そういう意味で、あなたの方にも落度が少しあったような気がしないでもないんですがねぇ」
 モヤモヤモヤモヤと曖昧な言い方で「アンタも悪いんだよ、お互いに悪いんだよ~」とお互いに過失があることを認めさせます。頃合いを見計らって、原状回復(代金は買主に返して、ゴルフクラブは売主に返すこと)ということで、上記の和解条項による和解というのを進めたわけです。

 ところが、若社長の方は、「裁判になる前に何度も話合いで解決しようとお願いしているはず」ということで、きっぱりこれを断りました。それを聞いたサラリーマンの方も裁判所の判断にお任せしますとのこと。そこで判決になりましたが、これも内容は原状回復。結局、和解でも判決でも結果は同じだったんですね。若社長はもう顔も見たくないという様子で、法廷から出て行きました。


 先日は渋々和解に応じて、裁判が終わった後、法廷を出てから冗談じゃねぇよ的に怒りを顕わにしている方もいました。和解に応じたって、ちっとも心の中では和解なんかしてないんですよね。なんとなしに裁判官が進めるから和解に応じちゃったけど、本当は納得してないんだよねという方も多いんじゃないでしょうか。
 ひょっとしたら和解にまとめると、裁判官の成績表が上がったりするシステムになっているんじゃなかろうか・・・なんてことを考えてしまうのでした。

 今回の訴訟では、判決後に当事者が支払い方法をめぐって言い合いを始めると、裁判官が「裁判所外でやって下さい!」と怒声一喝したのが、印象的でした。



2005年10月17日

ハマる少額訴訟

 少額訴訟を傍聴したのは今回が3回目ですが、なかなかこれは興味深いです。

 最初は、裁判官がずいぶん高圧的だなぁと思いました。ちょっと気の弱い人ならビビって何も言えなくなってしまいそうです。当事者は負けたくないでしょうから、とにかく自分の言いたいことを裁判官に伝えようと、一生懸命主張します。ところが、そのうち話が長くなってしまったり、相手方が話をしている最中に横槍を入れたりして、裁判官にたしなめられる光景がよく見られます。
「いまあなたの話を聞いてるんじゃないから、あなたは黙っていて下さい!」
とか、
「それは、裁判所が判断することだから、あなたは何も言わなくてもいいです!」
など。
まとまりのない話をして、裁判官に、
「だから、どうしたんですか?」
「だから、どうなんですか?」
と詰問されて、しどろもどろになってしまった方もいました。

 今回傍聴した事件のひとつは、母親が子供のために家庭教師を雇ったのですが、母子家庭のため資金繰りに行き詰まり、その代金の支払が出来ず、相手側から訴えられたというものでした。母親に過失が認められ、その支払をしなければならないのですが、支払うお金がない。収入もわずかなので、払えと言われたって払えない。結局、13ヶ月の月賦払いということで和解になりました。原告側はわずかの支払が分割になってしまうのですから、不満があるようでしたが、それ以外に回収の途がないため、裁判官がなだめて和解にまとめたのでした。

 少額訴訟の傍聴をするまでは、「裁判」といえば、「刑事裁判」→「殺人事件」くらいの発想しかありませんでしたから、「少額訴訟」=「ツマラナイ」というイメージでしたが、扱われているのは、身近な「明日は我が身」の事件ばかりですから、審理の冒頭で事件概要が話されると、すぐに状況がパッと頭の中に浮かんできます。ですから見ている内に、「書類をちゃんと用意しておかなきゃダメじゃないか」とか「そんなこと言ったら裁判官の心証が悪くなるじゃないか」などと熱くなったり、「この裁判官ならいいなぁ」とか「もう終わりにされちゃうのか」と考えたりするわけです。
 今回の傍聴では、判決の前に裁判官が母親に向かって、「自分の身の丈を知りなさい」としきりに言っていましたのが非常に印象的でした。

 最後に、いつも思うんですが、「少額訴訟」って呼び方はあまりよくないんじゃないかなぁ。60万円って大金ですよ、下々にとっては・・・。(ふ)



2005年09月15日

「ジーコ・ジャパン」

 先日のホンジュラス戦は今までにない試合でした。

 兎にも角にも、逆転勝ちができるようになったということに、しみじみ日本も強くなったんだなと感じます。

 実は私、ジーコバッシングが激しかった昨年3月に「ジーコは間違っていないと思う。トルシエは成長途上のチームを強くするには良かったけど、これからは自分達の判断でするサッカーを目指さねば」と聞いてくれる友人相手に話をしておりました。サッカー通の人には失笑されようが、勇気を出してその時熱弁をふるっておいて良かったと思います。

 日韓ワールドカップが終わったとき「ロナウドよりもロナウジーニョが素晴らしい」とか、プロ野球のシーズン前に「実は密かにロッテを応援している。何故なら十何連敗しても見放さない凄いファンがいるから」とか、今になって言っておけば良かったと思うことが多々あるものです。

 そこで私は、昨日阪神にマジックが出たのを機に、本日(9月15日)、MVPとして「下柳」の名前が挙がっても良いのではないか、と言っておきたい!! ただし、彼は野茂の後に続くハードボイルドな男なので、全くそんなことは考えていないでしょうが。(宮)



2005年08月23日

おさいふ携帯

おサイフ携帯って言うけど、そんな必要あるのでしょうか?

 お金を支出することに対するハードルがどんどん低くなって、あまり考えたり悩んだりせずに、物が買えるようなってきました。

 お金に余裕のある方やお金の管理が懸隔にできる人がそうするのなら、それはそれで経済が回っていくのですから、構わないのかもしれません。しかし、カードローンによる破綻が絶えない上に、カードを持たなかった人(若年層でも携帯だけは誰でも持ってる)も「キャッシュレス」という格好が良い言葉に取り込まれようとしていルように思えます。現金決済でやっていた今までさえ、給料日前には財布の中身が厳しくなってしまう普通の人が、現金でない支出をして管理しきれるのでしょうか?

 先日も親戚の中学生が、携帯料金で1万数千円を使ってしまい、親から「お年玉貯金から払いなさい」と叱られていました。聞けば面白がって楽曲を何曲もダウンロードしてそうなってしまったとか。全部の楽曲を本当に聴きたかった訳ではないと思います。本人だって実際CDを買うとなったら、どれを買ったらよいか、こづかいの範囲内で真剣に考えたはずなのです。それが、ゲーム感覚で携帯の番号を押してしまったのです。

 以前テレビで日本ハムの新庄選手が高校時代の話をしていました。冬場バッティング用の革手袋が欲しく(野球部の中で新庄選手だけ持っていなかった)、親に頼んで送ってもらった。正月に合宿から実家に戻ると、造園業を営む父親がひと冬分の軍手代をバッティング用革手袋の費用に用立てた為、軍手なしで仕事をしている父親の手は真っ赤に腫れていたと。

 昔はこんな風にでもしなければ、特別な支出はできませんでした。今の時代欲しいと思えば、現金が無くてもカードで買えますし、簡単にお金も借りられます(ただし、高金利で)。ハードルが低い分、自己を律するのが難しくなっています。
 商品の価格も、安いものから高いものまで100倍以上の差があります。(300円のTシャツもあれば3万円のTシャツもある)大人ですら、その中で何が自分にふさわしいのか判断に迷うところです。ましてや周囲に流されやすく、社会経験の少ない若年層は、本当に「よ~く考えよ~・お金は大事だよ」です。
 少なくともスイカで、レストランで食事をするなんて無茶はしないで下さい。コンビニで買い物をする時は、必要なものだけ手持ち現金で買いましょう。缶コーヒーが飲みたいなら、ベンダーに120円入れればよいのではないでしょうか。そうでないと、まんまと罠にはまっている気がしませんか?(宮)



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